「タンゴは踊れない」とミランダ・リー

 駆け引きは危険PART1

「タンゴは踊れない」
 音楽もダンスも大好きなのですが、リズムの刻み方に年齢を感じてしまいます。キンタローさんが社交ダンスで活躍されている姿をテレビで拝見して、「やっぱ社交ダンス良いわ~♪」とまたもや思ったのですが(⇒その前は「ウリナリ社交ダンス部」を見て感動!)……「女子率が高くてパートナー探しが大変」という話をちらりと聞き、断念しました。
 今回の作品ではタンゴが鍵になっています。力強くて情緒あふれるタンゴ(⇒ラテンアメリカと書かれていたので、アルゼンチンタンゴの方だと思います)のような、情熱的な展開になっています(*ミランダ作品だしね)。
 離婚後、元夫の暴言でヒロインはすっかり殻に閉じこもってしまった。新婚生活を満喫する親友から、転職先の上司から、新たな出会いを勧められるも、恋愛はもう懲り懲りだと思っていた。特に相手が自分の手に負えないタイプ=プレイボーイなら尚更だった。
 しかし、ヒロインの前に飛び切りゴージャスなヒーローが現れた。敏腕興行プロモーターのヒーローは、悪名高きプレイボーイで、ヒーロー父共々ゴシップ氏をにぎわせている。
 仕事がらみの関係だったにも関わらず、最初からヒーローはヒロインに魅かれていたようで、猛アプローチをかけてきた。恋愛で傷つくのはもう懲り懲りだけれど、相手がこんな素敵な男性ならば……心揺れるヒロインと押しの一手のヒーロー、恋の駆け引きが始まった。
 元夫のせいですっかり自信を無くしたヒロインは、プレイボーイのヒーローを信用できません。それなのに、ヒーローは今まで通りの手を使ったため、ヒロインを翻弄させてしまう。
 自分に自信のない相手に恋の駆け引きは非常に危険です(⇒単なる誤解の種になりかねませんから)。そして、思った通りの展開でヒロインの勘違いが生まれ、すったもんだが起こります。それがスパイスになって物語が面白くなったのだから成功なのですが、ヒロインの身になったら少々気の毒に思えました。
 この作品はミニシリーズのなっているようす。今回のヒロインの新婚親友の作品もあるのですが~これがとんでもない身勝手な女だったので、読後は非常に嫌~な気持ちになりました(⇒本当に最低だった。ブログで紹介する価値なしです)。

タンゴは踊れない

タンゴは踊れない

[著]ミランダ・リー [翻訳]吉本ミキ

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「妻になる資格」とミシェル・リード

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 メソメソするなよ!

「妻になる資格」
 近所で街路樹の刈り取り作業がおこなわれていました。何気なく脇を通り過ぎようとしたところ、オバちゃん2人が何やら這いつくばって集めている……よく見ると、それは銀杏。あの独特の臭いが辺りに漂っていました。そして、私は銀杏を必死にかき集めるオバちゃんを尻目に、残り物を頂戴してきました(⇒あのパワーに負けて、仲間に入れなかった)。
 初めて目にする銀杏の実に頭の中は?だらけ。まさか柔いオレンジ色の身の中に、あのかたい殻があったとは!(*恥ずかしながら、本当に知りませんでした。) オーブントースターで焼いて、中身を取り出しました(美味しかった~♪)。
 今回の作品は身分違いの恋愛がテーマです。ある有名絵画のヌードモデルとされるヒロインは、ミラノの名門一族の跡継ぎヒーローの愛人だ。愛するヒーローと結婚を夢見ているが、出生のあやしい自分はヒーローにはふさわしくない。
 案の定、パーティーに出席した際、ヒロインはヒーロー母にあからさまに無視されてしまう。わかっていたことだったが、ヒロインには辛い現実だった。
 ヒロインが抱える秘密を知らないヒーローは、あらぬ想像(⇒画家との切れない縁を浮気と考え嫉妬する)でヒロインを責める。その秘密がヒロインの出生にまでさかのぼり、ヒロインを苦しめているとも知らずに。
 身分違いを乗り越えて結ばれる二人ですが、作中ヒロインがメソメソ泣いてばかりでウンザリでした。
 ヒーローの元から去ろうと空港まで行きながら、やっぱり行けない!と飛行機に乗らずにメソメソ。一緒に住んでいるアパートメントから出ていくと言って、やっぱり出ていけない!とテラスでメソメソ(⇒それでもって、そこで眠ってしまうというお馬鹿さん)……
 はぁあ~男はそれが可愛いと思うのか、ヒロインがメソメソとハッタリをかますたびに、ヒーローはメロメロになっていきます。
 最後は色々な誤解が解けて(*ヒロインの父親発覚、画家の本命のお相手等々)ハッピーエンドを迎えますが、嫁姑の関係が微妙なままなので~その後も何かと揉めそうな予感がしました(⇒でも、一族の当主であるヒーロー父は器が大きいと見たので、ヒロインはヒーロー父と仲良くなることをお勧めします)。

妻になる資格

妻になる資格

[著]ミシェル・リード [翻訳]橋由美

「ぼうやはキューピッド」とレベッカ・ウインターズ

 同じ作家さんだから、仕方ないのかしら!?

「ぼうやはキューピッド」
 上野動物園の赤ちゃんパンダの名前が「シャンシャン(香香)」に決定しました! 愛らしいまん丸ボディにふさわしい可愛い名前は、もちろん黒柳徹子さんのお墨付きです。その一方で、未だにルンルンとかノンノンを押す人たちが多いことに驚きました(⇒漢字表示できないじゃん! 「中国との協議などを経て決定。名前は漢字をあてるなど、補作・修正する場合があります」と、募集要項にちゃんと記されてあるのに~これって世間で叩かれているキラキラネームじゃないの⁉ ちなみに人気№2のメイメイ(梅梅)は、過去に和歌山のアドベンチャーワールドにいました*2008年死去)。最終候補の中でも1番応募が多かったこの名前に決まったようですが、上野動物園だから「上上=シャンシャン」と考えた方が多かったのかもしれませんね(⇒香香になって良かった♪)。
 今回の作品は赤ん坊の取り違えからロマンスが生まれます。ヒロインは亡くなった姉の頼みで、ある人物を探し続けていた。生まれてからすぐに集中治療室に運ばれた我が子が、別人になって戻された――姉は自分の息子が他人の子供と入れ替わってしまったのではないかと疑問を抱いていたのだ。
 確かに姉夫婦と息子は全く似ているところがなく、先祖を調べてもまた然りだった。姉亡き後、残されたぼうやの本当の両親を探すのは、育ての親であるヒロインの役目となった。病院で同じ日に生まれた赤ん坊は5人、これで最後の1人となった。しかし、そんな問題を知らない面会相手は、ヒロインを不審者呼ばわりして警察に突き出そうとした。ところが――
 大銀行の頭取であるヒーローは、ヒロインの連れてきた赤ん坊を見て衝撃を受ける。自分と瓜二つの顔立ちをし、同じ遺伝的特徴を持っているではないか! ヒロインの話を戯言だと無視しようとしていたが、目の前に完璧な証拠を差し出されたら、間違えようがなかった。
 ヒーローは自分の息子はもちろん、9か月間我が子のように育ててきたヒロイン甥も同じように愛しく思っている。できることなら2人一緒に育てたい……ヒロインのぼうや達を愛する気持ちに取り入って、契約結婚を申し込んだのだった。
 あらすじを読んだ時に、さちみりほ先生のコミックがRenta!サイトで殿堂入りした「イタリア大富豪と小さな命 モンタナーリ家の結婚1」を思い出しました。確かこの作品も赤ん坊の取り違えがヒーロー&ヒロインの出会いだったような~
 同じ作家さんだからパクリにはならないのでしょうが、同じような設定で同じような展開なのは……でも、それだとベティ作品なんか、永遠のワンパターンだわね。同じ設定の焼き増しでも手を変え品を変え、盛り上げどころを変えれば、別の要素も引き出せ全く違った魅力が備わるのかもしれません。
 最初から魅かれ合う主人公2人が、契約結婚のジレンマに陥ってしまうところがハーレクインあるあるですね。
 ちなみにレベッカ・ウインターズの作品には、姉妹の遺児を育てるヒロインが多く登場するような気がします。

ぼうやはキューピッド

ぼうやはキューピッド

[著]レベッカ・ウインターズ [翻訳]寺田ちせ

「完璧な結婚」とエマ・ダーシー

 完璧なアウト

「完璧な結婚」
 40歳の誕生日に引退宣言をした安室ちゃん。彼女よりもうんと年上の私は未だ志半ばで、必死にもがいています。何はともあれラストの2018年9月16日まで、有終の美を飾るためにも頑張っていただきたいです。
 今回の作品は大恋愛の末に結ばれた夫婦でも、結婚すると男女としての関係は冷めてしまうのか⁉ 問題を提議したような内容になっています……設定とか結末はしっかりハーレクインだけどね。
 ハンサムで裕福なヒーローとの間に可愛い3人の子供をもうけたヒロインは、幸せな人生を歩んでいるように見えた。しかし、最近どうも夫の様子がおかしくて、何やら不安の虫が騒ぎ始めている。
 ヒーローは2度目の結婚生活に理想の姿を押し付け、ヒロインを完璧な妻、完璧な母親にしようとしている節がある。ヒロインは両親が年を取ってから生まれた大事な1人娘で、古臭い習慣や分別を教わり育ってきた。そのためヒーローの望むような貞淑な妻、母親にはなれたが、女としての幸せはどこか置き去りにされているように感じていた。
 そんな夫婦の隙間に入り込んできたのが、ヒーローの秘書だった。若くて魅力的、しかも出産経験のない完璧なスタイルを持つ美人秘書は、上司であるヒーローとの情事を期待しているような雰囲気があった。そして、妻も子供もいる身のヒーローも秘書のことを好ましく感じているようだ。
 万が一、ここで2人の不倫を食い止めなければ、ヒーローとの結婚生活は呆気なく破たんしてしまうだろう。ヒロインは捨て身でヒーローの海外出張に同行し、なんとか夫の気持ちを取り戻そうと策を練った。
 結論から言うと浮気の波に乗りかけたヒーローは既にアウトです。家庭を壊すつもりはないと言っていましたが、考えていること、やっていること全てアウト!(*ヒロインの必死の努力を理解しようとしない。そういう心ない態度がアウトなのよ。)
 誘いをかける秘書に責任転換している場合ではありません(⇒この秘書も腹黒だって判明したけれど、それでもヒーローの態度は上司という立場を超えているぞ)。
 後半でヒロインが反撃に回りますが、やはりハーレクイン。結局、手ぬるい感じで許してしまいます。もう少しお灸を据えてヒーローには痛い目にあって欲しかったというのが個人的な意見です(⇒それと最後のヒーローの語りの部分にいたっては~自分の行為を棚に上げて、しみじみ語ってるんじゃねえ! とツッコミたくなりました)。
 
完璧な結婚

完璧な結婚

[著]エマ・ダーシー [翻訳]山本瑠美子

「このペン貸します」とローラ・レバイン

 またもや次回作がない!

「このペン貸します~ジェイン・オースティンの事件簿~」
(集英社文庫) 
 超有名イギリス人作家ジェイン・オースティンのスペルは《Jane》が正しいそうです。でも、この作品のヒロインは《Jaine》。親英家だがスペルに弱い(⇒日本人だと漢字に弱いってことかしら⁉)ヒロイン母の間違いで、名付けられたという設定です。
 ヒロインのジェインは36歳、バツイチでポッチャリ(*ゼリーのような太腿、マシュマロのようなお尻⇒美味しそうじゃない!? 食後のデザートにはヘヴィーそうだけど……)のフリーライター。広告や企業のパンフレットのキャッチコピーや、ラブレターの代筆をしている。
 ラブレターの代筆を頼まれたクライアント男性が、デートに誘ったエアロビクスのインストラクターを殺した容疑で逮捕されてしまう。だが、納得のいかないヒロインは殺人事件を独自に捜査することに。
 殺された被害者が住む高級アパートメントの住人(*男性ね)と探りを入れる――被害者の隣人、恋愛相手、ライバル、元恋人等々。曲者ぞろいの関係者たちばかりで、皆が怪しく思えてくる。そして、思わぬところで判明した真犯人は意外な人物だった……
 軽快なコメディタッチの展開に、自虐気味のヒロインのキャラクター。脇を固める個性的な登場人物も魅力的だし、舞台はキラキラしたLAなのにヒロインが住むのはイケてない地域というギャップ……次があったら絶対に読みたいなぁ~と期待していたら、この作品も本国アメリカでは第2、第3作と出版されているのに、日本ではこれ1作しか存在しませんでした(*残念!)。
 集英社文庫の翻訳ミステリーを何作か読んでいますが、全てが中途半端に終わっていて消化不良です。

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